情報処理関連の資格の有効性については議論になることが多いです。一般的には「必要ない」という意見が多いように見受けられます。
ただ資格を持っていると「客観的な指標になる」とか「自信につながる」といった声もあることは事実です。
ネット上では様々な意見が飛び交うので、あなたも以下のような悩みを抱えていないでしょうか。
・そもそも情報処理関連の資格にメリットがあるのか疑問に感じている。
・プログラミングを開始したいと思っているが、まず始めに資格を取るべきか迷っている。
・無駄なものにはお金と時間をかけたくない。
そんな疑問を解決すべく、この記事では以下について解説します。
・資格の種類およびメリット・デメリットについて
・事例別:ITキャリアパスの例
・著者の経験談
著者が基本情報技術者(FE)、応用情報記述者(AP)、Oracle Master Goldの資格を取得した経験を元にメリットやキャリアパスについて解説していきます。
資格取得に迷っている方の参考になれば幸いです。
情報処理関連の資格の種類について
資格は以下の2種類に大別できます。
・国家資格
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催し、経済産業大臣が認定する国家試験
「情報処理技術者試験」です。
「情報処理技術者試験」です。
ITを扱う職業が様々存在するように、試験区分は13もあります。
ソフトウェアを開発しているメーカー(ベンダー)が主催している資格試験です。
データベース製品のOracle MasterやネットワークのCisco技術者認定試験などが
有名です。
有名です。
この2種類の資格の一般的なメリット・デメリットを比較してみます。
種類
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メリット
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デメリット
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国家資格
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・受験費用が安い
・基本的に普遍的なITスキルを身に着けることができる
・幅広い業種から評価されやすい傾向がある
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・IT業界では即戦力として評価されないことが多い
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ベンダー資格
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・特定の技術を深く学ぶことができる
・IT業界で評価される傾向がある
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・受験費用が高い
・その技術が衰退した場合、資格の価値も下がる可能性がある
・IT業界以外では評価してもらえない傾向にある
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どちらも一長一短がありますが、以下のような人は国家資格がおすすめです。
国家資格の取得が向いている人
・ICTの世界に興味があるが、何から手を付ければよいかわからない。
・ICTの土台となる情報処理関連知識を体系立てて学びたい。
・普遍的かつ高度な知識を習得したい。
一方、ベンダー資格の取得が向いている人は以下のような人です。
ベンダー資格の取得が向いている人
・特定の技術を極めたい人
・その技術で生計を立てたいと考えている人
上記の通り、情報処理関連の資格にはさまざまな種類が存在することから何から手を付ければいいのか、
そもそも資格は必要なのか悩むことが多いと思います。
次の章では、これからICT関連の世界に飛び込みたいと考えている読者の皆様に、
ICTのキャリアパスを幾つか考えてみたいと思います。
適切なITキャリアパスを描く
この記事をここまで読んでくださった方は、今現在置かれている立場は様々でしょうけれど、
これからICTのことを学んでいくという方が多いと思います。
そのような方に向けて私の考えるITキャリアパスを幾つか提案したいと思います。
現在学生で将来ICTの世界で生計を立てたい
基本情報技術者試験にチャレンジしてみることをお勧めします。
プログラミングに必要な基礎知識からICT全般の知識も合わせて学ぶことができます。
独学では少し敷居は高くなりますが、よい教材やWeb、動画もたくさんありますので、
苦手な分野がある場合は、さまざまなメディアを利用するのも手だと思います。
具体的なキャリアのイメージがある方(Webデザイナーやアプリケーションエンジニア等)は
一度自分で構築してみることが一番の勉強になります。
その場合、資格を意識する必要はありません。
とにかく作ったものを家族や友人に公開してみましょう。新たなステージが開けると思います。
教養としてICTを学びたい
国家試験のITキャリアパス試験の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
基本的な幅広い情報処理の知識を体系立てて習得することができます。
その上で、プログラムに興味があるのであれば、Webやアプリケーションを自分で作成するとより一層知識が深まります。
独学はそれなりに時間がかかりますが、費用は掛かりますがプログラミングスクールに通うと短期で習得することも可能です。
今いる業界・会社がブラックでとにかくいち早く年収を安定させるためICT業界に転職したい。
プログラミングスクールがおすすめです。
転職を保証しているスクールもありますので、それなりにお金はかかりますが費用対効果は高いと思います。
もちろん上記はあくまで一例です。
自分の置かれている環境や目指すべきキャリアによって最善な道を選択してもらえればと思います。
筆者の体験談
読者の方々は私のことを資格推奨派だと思われた方が多いのではないでしょうか。
それは私自身が資格によって救われた過去が存在するからです。
本記事の最後にその経験を少しお話させていただきたいと思います。
38歳の時でした。ある日突然、親会社の経営方針により私の所属していた会社がなくなることになりました。
親会社はそれなりに名前の通った会社でしたので、会社の斡旋はありましたが、
その転職先は私にとって非常に辛い選択肢だったのです。
その為、ほかの選択肢を必死に模索しました。
その時お声を掛けていただいたのが、取引先であった製薬メーカーでした。
当時の私の仕事ぶりを見てお声をかけていただきましたが、
採用に際しては実際の人事・経営者に委ねられることになります。
正直高学歴でもない私にとっては仕事以外でアピールできることは資格ぐらいしかありませんでした。
人事は資格を見てくれました。難易度や取得した経緯を評価してくれたのです。
結果無事ホワイト企業に転職することができました。
もちろん資格を評価してくれる会社は限られているかもしれません。
しかし、資格取得のプロセスや、成功体験は必ずあなたにプラスになるということは断言します。
その自信が転職先にも伝わったと信じています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
正直、本記事が資格取得推奨目線であったことは否めません(^_^;)
ICTは本業にする人だけでなく、これからは万人にとって教養になると考えています。
その勉強の過程は人にとって様々ですが、資格取得も有効な手段になり得ることが
伝わったのであれば幸いです。
それではまた!